田中賢介のスライディングに工藤監督猛抗議!!

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https://youtu.be/Bpe6UMENsB8
Published on 2016年4月4日 by brushup

2016年4月3日の東京ドームで行われたファイターズ対ホークス戦。ホークス1点リードで迎えた6回裏のファイターズ攻撃中にそれは起きた。

ファイターズは武田投手にここまで無得点に抑えられていたが、無死1、3塁でバッターボックスには4番の中田を迎えるという願ってもないチャンスが訪れる。
3塁走者は西川、1塁走者は田中賢。ノーボールワンストライクからの2球目、武田投手の投じたインコースよりの投球に中田はバットを振るが結果は3塁ベース寄りのゴロ。
3塁走者の西川は一旦ベースに戻りかけるが三塁手松田の動きを見て、本塁へ進塁。松田はダブルプレーを狙いに2塁へ転送する。
ここへ2塁ベースカバーに入った2塁手川島はベースを踏みながら送球を捕球。そこへ1塁走者の田中賢がダブルプレー阻止のためにスライディングをする。
このスライディングを避けきれなかった川島選手は送球することなくその場に倒れこんだ。
ファイターズには1点が入り、1塁には中田が残る形となった。

このスライディング(ダブルプレーを阻止する為に当然とされている)にホークス工藤監督は猛抗議。
文字面を読んだだけでは、野球を知っているファンにとっては「何が問題?」となるに違いない。が動画を見ると色んな方面から意見が出だした。

田中賢選手はアメリカに渡って恐らくこういう場面に何度も遭遇しているに違いないでしょう。
ましてや田中賢選手は2塁手。何度も「併殺崩し」のスライディングを受けてきたことは容易に想像できる。
現阪神の西岡剛選手は日本人として最年少でメジャーリーグにデビューしたが、同じように「併殺崩し」のスライディングを受け骨折。開幕戦から先発メンバーに名を連ねていたが、開幕から7日後にケガでDL入り。
このプレーが響いたかどうかは判らないがアメリカでの契約を1年残し日本に戻ってきた。
同じくヤクルトからメジャーリーグに挑戦した岩村明憲選手は、結果を残しレギュラーの座を物にしていたがこちらも左膝前十字靱帯部分断裂で、その後はそれまで通りのプレーは難しくなった。
岩村選手にとってはこの接触プレーが選手生命に影響を及ぼしたのは間違いない。

メジャーリーグではこの2塁での「併殺崩し」スライディングが今期から禁止される。
発端は2015年の2人の内野手が「併殺崩し」スライディングで大ケガを負ったことが原因の一つである。
韓国人の有望な選手であったパイレーツの姜正浩二塁手は左脚の脛骨骨折と靭帯断裂の全治6~8ヶ月と診断され開幕はDLで迎える。
ポストシーズン中にはメッツのテハダ遊撃手がスライディングを受け骨折。今期は開幕前の3月16日に自由契約となった。(3月20日にカージナルスと1年契約。但し開幕はDLスタート)

実際には暗黙のルールであったこの「併殺崩しスライディング」。
現役、海外の選手を含め色々な意見が出てはいるが、この場面だけを見ると川島選手は本塁へ送球しようと動作しているようにも見える。
どちらにしても併殺崩しには間違いないが、併殺技術の向上と選手生命を縮めるプレーになるかもしれないことを一緒に議論すべきではないのではないか?
「左足でベースを踏んでいたらどうのこうの」、「ベースの外側(この場合だと左中間方向の場所)で捕球してどうのこうの」。
もちろん野球経験者特に二遊間でプレーする選手にとって、この2塁ベース上での技術向上は他のプレーと同等に練習し、実践では価値のあるプレーになることは

日本では本塁上のクロスプレーのルールが今期から改正された。
これについても異を唱える物もいるが、大きな怪我人が出てその選手がその後「あのプレー以後…」と言うのはあまりにも酷いことだと思うのだが。

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