今話題のコリジョンルールの上を行く強者

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https://youtu.be/xmavivsx3xY?t=10
Published on 2016年6月1日 by brushup

2015年からMLBで導入され、日本のプロ野球でも今年から採用された【コリジョンルール】。
この動画はソフトボールの大学女子リーグでの映像である。

このタイミングでは完全にアウト!!と思った次の瞬間…
マンガ、いやはや忍者の如くキャッチャーの頭上を飛び越えホームベースにタッチ。
この【走塁】をやってのけたのは陸軍士官学校の内野手、ケーシー・マクレイビ選手。
判定はセーフ。見事な【動き】である。

日本でも今シーズンから採用され早くも物議を醸しているこの【コリジョンルール】。
そもそもこの【コリジョンルール】とは何ぞや?!という話だが、ことあるごとにホームベース上でのクロスプレーの際にテレビで映し出される映像を観て野球経験のある私は「当然」の「プレー」という風に観ていました。
でも「やっぱり痛いよね。特にキャッチャーは…(私はキャッチャーの経験はありますが、ぶつかられる経験はありません)」
クロスプレーになると【ブロックする】キャッチャーに対してそれを【弾き飛ばす】勢いでホームベースに突進するランナー。どっちに優先権というか、走塁妨害、守備妨害はこの一連のプレーに関してありませんでした。
但し、これまでは「キャッチャーはランナーの走路側ホームベースの一角を空けるように」とのルールがあるものの、これについてはほぼ無視っていうか、完全に無視されたルールで、キャッチャーは身を挺してホームベースを死守すべく【ブロック】していました。
対するランナーはもちろんクロスプレーのタイミングも当然ありますが、スライディングでブロックを掻い潜るような技術を磨くのです。

でも、ブロックしてないつもりでも送球がたまたまランナーの走路上にくることもあります。完全にアウトのタイミングでキャッチャーが待ち構える時もあります。
ぶつかるんですよ。激しく。
プロ野球では日本人の捕手が外国人助っ人にふっとばされるシーンをよくみました。
マリナーズ時代の城島捕手もイチローのレーザービームを捕球後やられました。
結果、ランナーにはそれほどダメージはありませんが、捕手はケガにつながります。

2011年5月25日、MLBでサンフランシスコジャイアン所属のオールスターに何度も選出されているバスター・ポージー捕手が、フロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)戦でのクロスプレーの際に左下腿の腓骨骨折と左足首靱帯断裂の重傷で、一時は選手生命を脅かす程の大怪我を負うという事故がありました。
これを機にホームベース上でのクロスプレーについてさかんに議論された末、MLBでは2015年から「コリジョンルール」が採用されました。

ルールの内容は日本とほぼ同じ。その概要は
1.走者が捕手に強引に体当たりをすることを禁じる
2.捕手のブロックと走者の走路を妨害することを禁じる
3.送球がそれるなど止むを得ない理由で捕手が走路内に入る時も衝突をなるべく避けること

MLBではこの年本塁の判定に関して92回のビデオ判定を実施し、11回判定が覆った(もちろんこの内容はすべてコリジョンルールに対してではない)。
今年から日本プロ野球でも採用されたが、同じように物議を醸している。

本塁上でのクロスプレーは野球の醍醐味の一つと言われる。
「ダブルプレー阻止のスライディング」についてはMLBで今年から「チェイス・アトリー・ルール」が採用された。
日本でも近い将来、このルールについても議論されることは間違いない。

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